とうふのホルモン

ホルモンのままに。主成分はエッセイ。

SMAP解散にあてて【時々書きたくなるエッセイのようなもの】

昔から男性アイドルには興味を持てない質だった。周りがいくら騒いでいても大抵は騒ぐに値するほどカッコイイとは思えなかったし、たとえカッコイイなあとは思っても、カッコイイ彼らが歌って踊ることにはたしてそんなに価値があるだろうかと思っていた。勿論自分を棚に上げ、かつ無礼を承知の上之助です。ちなみに漫画の男性キャラなども同様である。

 

とはいえこれには原因がある気がします。というのは、中学生というまさにアイドルに恋するべき年頃にしてわたしは小説の中の男の子に夢中だったからであります。具体的には、あさのあつこ『バッテリー』と森絵都『DIVE!!』ですね。スポーツ男子が好きだったんでしょうか。とにかく小説というのは、文章ですから、自分の頭の中だけに最高にカッコイイ彼らが住み着くわけです、そりゃ、並大抵のアイドルには心を持って行かれません。

一度、国語の問題集の長文問題に『DIVE!!』の一節が出ているのを友人が発見して、ニヤニヤしながらわたしに報告してくれたときには「うひょおおおおお」だったか「ひょわあああああ」だったか、嬉しさのあまり声を上げて腰を抜かした記憶があります。きっとアイドルにハマる女の子たちの心境ってあんな感じなんでしょうか。

 

そんなわたしだけど、朝ツイッターSMAP解散を知ったときはちょっとさみしいなあという気持ちはしました。よくわからない昔の大物芸人さんの訃報とかよりかはさみしかった。最近のアイドルは覚えられなくても、SMAPのメンバー1人1人は好きだったから。

とはいえ、彼らにとって、SMAPという空間が生きづらくなってしまったのなら仕方ないね、とも思いました。SMAPのためだけに生きているわけでもなし。SMAPがなくなっても、彼ら1人1人は活躍し続けることだろうと思います。新しい形でまたスタートしたらいい。

 

ニュースのダイジェストの1つに対するそんな反応をしていた。のだけれど、その後この記事を読んで、はっとした。なんとなーく、あらさみしいわねえ、そんなもんじゃなくて、この記事を読んではじめて、ほんとうに悲しいなって気持ちがわいてきた。

comarisu.hatenablog.com

 

どうしようもなくショックな気持ちと、それでも非難するでもなく応援し続けるという想いと、それでもやはり「さみしい」と感じてしまう正直な気持ちを、「許してください」のことば。

 

なるほどSMAPは、こういうふうに愛されていたんだなあ。

 

さみしい気持ちと、一方的な期待ではなく、精一杯の応援する気持ち。

それがすごくいいなあと思いました。愛だよ、愛。

それほど、いいグループだったんだ。彼らもファンのこと、愛していたんだろうなあ。

 

月並みだけれど、読んで改めて、1人1人になる彼らのこと、ひっそりと応援していたいなあと思いました。